
レザーケアガイド:色落ち・色移り・お手入れについて

alto にとってレザーは、単なる素材ではなく、つくり手の意思と使い手との対話をつなぐ存在です。変化の速い時代にあっても、自然のままの風合いと、そぎ落としたデザインが響き合う瞬間に、私たちはいつも心を動かされます。
イタリア製フルグレインレザーを選び、毛穴や細かな表情を残すため、表面加工は最低限に。素材そのものの美しさを生かすことを大切にしています。
この選択は、手にしたときのしなやかさだけでなく、時間と共に深まる色艶や温かみにつながります。
ここでは、alto のレザーがどのように変化し、どう向き合えば心地よく使い続けられるのかを、日常に寄り添う視点でまとめました。

Q1. 本革なのに、なぜ色落ちするのですか?
レザーは日常の摩擦や湿気の影響を受けやすく、どれほど高価な本革でも使用による色落ちは避けられません。特にスマートフォンケースは、財布やバッグよりも触れる回数が圧倒的に多く、レザーが手の水分を吸収しやすい環境にあります。
湿った状態のレザーは弱くなり、角部分を中心に摩耗が進みやすくなります。
汗の量や使用頻度によって変化のスピードは大きく異なり、レザーケースはレザー製品の中でも最もタフな環境に置かれていると言えます。
色落ちを抑えるには:
湿り気を感じたら一晩陰干しし、摩擦を減らすだけでも大きく改善します。

Q2. 色が濃くなったりムラが出るのはなぜ?
alto が使用するのは、通気性の高いアニリンレザー。自然な表情を残しながら、生活での使いやすさを考慮したライトフィニッシュを施しています。
そのため、汗・皮脂・光の影響を受けやすく、使う人によって色の深まり方が異なります。これこそがレザーならではの“育つ楽しさ”です。
より均一に仕上げたい場合は、少量のレザーオイルを柔らかい布にとり、軽くなじませた後、余分な油分を拭き取ってください。
オイルより清潔を優先する時期:
初期は無理にオイルを使わなくても大丈夫です。長く使い、油分が十分に蓄積した状態では、清潔を保つことを優先してください。
浅い傷が自然に目立たなくなるのも、この時期ならではの魅力です。
※淡色レザーは特に汚れが目立ちやすいため、こまめなクリーニングが大切です。
Q3. 色移りしてしまいました。落とせますか?
液体や汚れが付いた場合は、まず乾いた布で軽く押さえて水分を取り除きます。
デニムの染料など濃色の移りがある場合は、微量の水を含ませた布でやさしく拭き取り、それでも残る場合はレザー専用クリーナーの使用をおすすめします。
強くこすると表面を傷めるため、力を入れすぎないことが大切です。
洗浄後は直射日光やドライヤーを避け、陰干しで自然乾燥させてください。

レザーケア小さなヒント:
色移りが気になる方には、ダークトーンのレザーをおすすめします。経年変化の深まりを存分に楽しめます。
一方、淡色レザーをお選びの場合は、汚れが付いた際に早めにケアすることで、色が繊維まで浸透するのを防げます。
Q4. 本革は丈夫なはずなのに、角が破れてきました。
レザーの耐久性は厚みや使用環境に左右されます。
alto のケースは約 0.5mm の薄仕立てで、レザーの上質さと軽やかさを両立するデザイン。最も強い銀面(ぎんめん)を残していますが、ポケットの摩擦、落下、硬い物との接触が続くと、角部分に摩耗が生じることがあります。
長く使うためには、粗い素材との擦れを避け、定期的なお手入れでしなやかさを保つことがポイントです。
Q5. レザーを長持ちさせる方法を教えてください。
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湿気と直射日光を避ける
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使わない期間は清潔にし、風通しの良い場所で保管
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柔らかい布でこまめにホコリを払う
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汚れは水を少量含ませた布、またはレザークリーナーで軽くケア
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1〜2 ヶ月に一度の薄いオイルケアで乾燥を防ぐ
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長期間使い、油分が多いケースは“清潔重視”でオイルは控えめに




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